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AZAPA INSIGHT

#AZAPAの技術力
-part2- エンジンECUで船舶の未来を変える

PHOTO BY SHOTA MAKINO


AZAPAのものづくりを支えるのは、経験に裏打ちされた技術力。イノベーションを目指す現場の実力に迫る。

2021年4月某日に3日間の実証実験が行われた。AZAPAがモデルベース(MBD)の手法で開発したECUを、小型船のエンジンに実装して動かしてみるというものだ。もともと製品として売られているエンジンのECUを解析し、AZAPAのものに付け替え(=リバースエンジニアリング)動かす実験である。

マリン分野のエンジン開発に勝機



なぜ、自動車ではなく「船」のエンジンなのか。

実験の責任者である当社システムデザインカンパニー所属の吉沢VTOは次のように説明する。

「船舶のエンジンは、自動車のそれと比べてまだまだ開発が遅れています。今回対象とした船のエンジンは、車でいえば10~20年前のレベルのもの。マリン業界は自動車よりも産業規模が小さいこともあり、燃費改善をはじめとした環境対応がまだまだ進んでいないんです。そうした“空白地帯”に切り込みたいという思いがありました」





船舶業界は、自動車よりも市場規模が小さい。「一家に一台」というより「数千人から1万人に1隻(せき)」という小規模なマーケットなので、サプライヤーが個別の事情に応じた開発や変更をしづらいのだ。

そこへ、AZAPAの強みである「モデルベース」の手法が生きてくる

「モデルベースの技術を使えば、事前にハード=実機がない状態でテストをすることができます。実機レスでも十分な品質を確保できるため、適合期間が一気に短縮できるのです」(吉沢)

今回のエンジン適合試験では、通常の開発なら90日かかるところをわずか3日で成功させた。

エコな船舶づくりに貢献



船舶の分野でも、環境対応は大きな課題だ。2023年からは大型外航船の燃費規制がスタートする。今後は自動車業界と同じように、排出規制が段階的に厳しくなっていくだろう。

AZAPAでは船舶の分野において、燃費改善や環境対応の燃料を使うなど「環境面に配慮したエンジン作り」を進めていく。





「今後は、今回組ませていただいたOEMメーカーさんとも協力し、排気ガスを吸気に混ぜ再びシリンダーに入れるEGR(エンジン・ガス・リサキュレーション)など、新たな機能を実装していく予定です。船舶というニッチな領域に対して、ECUの開発で貢献したいですね」(吉沢)

AZAPAがリードする、エンジンECUの可能性。モデルベースの強みを生かし、船舶業界の新しい地平を切り拓いていく。




吉沢 明紘
システムデザインカンパニー
Vice Technology Officer


2007年名古屋大学大学院卒
2010年にAZAPA入社後、自動車OEM向けに、エンジン制御、ハイブリッド制御、電気自動車制御開発に従事。最近では、船舶向けのエンジン制御開発の他、自社開発のコンバージョンEV開発に携わっている。